遠山記念館トップ> コレクション> インドネシア染織> 海老・動物文様経絣腰布または肩掛(男性用)
インドネシア スンバ島東部 19-20世紀
木綿
211.8×78.3 房18.0
大きな海老文を中心に、馬、鳥、魚など身近な生物を経(たて)絣(がすり)で表した、いずれもスンバの人々にとって身近であり、それぞれ大切な意味を持つ生き物です。例えば海老は脱皮をすることから生命復活の象徴とされ、馬は、この島が世界的にも知られた名馬の産地であったこともあり、財産や英雄行為のシンボルと考えられています。
スンバ島で「ヒンギ」と呼ぶこのような男性用の絣布は、腰布と肩掛ともに同じ長さ、幅、文様のものをセットで着用します。通常経(たて)2枚接(は)ぎで、幅は100cmを超えるものが多いですが、この布は78cmとかなり狭い方です。(時代によるものか、個人の体型によるものかは不明です。)両端の房の付け根を「カバキル」という織文様のある帯で飾っています。