遠山記念館トップ> コレクション> インドネシア染織> 霊山・ガルーダ文様ろうけつ染腰布
インドネシア ジャワ島
ジョグジャカルタ 19-20世紀
木綿
106.2×248.2
ジャワ島のろうけつ染、バティックの伝統文様のひとつスメンを繰り返し描いた腰布。現地ではカイン・パンジャン(カイン=布、パンジャン=長い)とよばれます。スメンは「芽吹く」という意味で、ジャワ・ヒンズーの深淵な思想を描いたものといわれます。布全面に植物や鳥、獣、舟、寺院、霊山や岩などを表すのが特徴で、またヒンズー教の神ビシュヌの乗り物になる想像上の鳥、ガルーダの翼が多く描かれます。翼は両翼を表すもの、両翼と尾を描くものそして片翼のみのものがあり、この布では霊山を挟み込み守護するかのように両翼が描かれ、その周囲は鳥や舟、細かい植物文、点文などで埋め尽くされています。