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  • 竹垣に梅文字模様単衣 (白絹縮地 友禅染・繍)
    • 日本染織
    • Japan


江戸時代中期 (18世紀)
丈155.0㎝ 裄62.0㎝




白絹縮地に梅の樹と竹の籬を表し、前後身頃や袖に文字を散らした単衣です。文字は『和漢朗詠集』巻上春、梅の白楽天の詩、「白片落梅浮澗水 黄梢新柳出城墻」とあります。白梅の花びらが散り谷川に浮かび、柳の新緑が芽吹く春の情景を句にしています。文字により、模様として表現されていない谷川の流れや新緑の柳とさらには春の清々しさまでも想像され、暑さをしのいだのでしょう。
模様配置は、大模様で左腰に余白を残す、いわゆる寛文様式を受けながら、空白部分に模様を埋める、江戸時代中期前半の特徴を示しています。
加飾技法は、色挿しは藍の濃淡.黄.萌黄.茶のすべてが塗りきりでぼかしを加えない、初期の友禅染です。刺繍は金糸の駒繍と紅糸の平繍をほど良く加え、夏の衣料として目にも涼しい上品な一領です。

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