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  • 幾何文様綴織マント
    • アンデス染織
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ペルー ナスカ文化(前200-後500年頃)
木綿・獣毛
312.0×152.0




薄手であるが非常に保存の良い、2枚接(は)ぎの完品のマントです。強い撚(よ)りのかかった茶綿糸の平織地に4色の獣毛糸を用い、菱型文様を綴織(つづれおり)で表します。赤と黄、青と赤の組み合わせにより文様に陰影が加えられ、立体感を生み出し、またその配置に粗密大小の変化があり、見るものに躍動感を感じさせます。間に入れた赤い3本の帯が全体の印象をみごとに引き締め、さらに抽象文入りのパネルを連ねたような帯状文様を加えることで、一層華やかな印象を加えています。この洗練された意匠と緻密な仕事ぶりが、ナスカ人々の染織技術の高さを余すところなく物語っているようです。おそらくかなり高貴な死者のために制作されたものでしょう。

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