エジプト 新王国時代第18王朝 前1550-前1295年頃
石灰岩
高64.0 幅40.0
石灰岩を円形の上部とする板状に加工して、表面を3段にわたり先祖供養のための供養文と図像を描いています。各段上部には、エジプトの象形文字・ヒエログリフが彫り込まれ、オシリス神や先祖の姿や両手を挙げて拝む供養者が薄く浮き彫りされます。今は退色がちですが、もとは鮮やかな彩色が施されていました。
エジプト人は、死者が永遠に冥界の主であるオシリス神から加護を受けられるように、供物を捧げられる死者の姿を刻んだ墓碑を墓の礼拝所に設けました。これは、カーエムウアセトという人が、アメン神殿の金細工師の監督官であった父と母、叔父夫妻、祖父母の供養のために建立したものです。