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江月 宗玩(1574-1643)
江戸時代 17世紀前半
紙本墨書 126.0×29.8




一行書は縦長の一紙に禅語や漢詩の中から抜いた五言、七言などの佳句を揮毫したもの。短く簡潔な内容で、比較的に理解しやすいことから求める者が多く、書く側の禅僧や書家も、一文字一文字を大書できるので、ダイナミックな表現ができる形式として好まれました。早くは鎌倉時代の作品があり、室町時代になると、個性溢れるものが多く見られます。江戸時代初期には、沢庵宗彭、江月宗玩、清巌宗渭などの大徳寺歴住のものが “大徳寺もの”と呼ばれて茶室の床飾り、茶掛けとして人気を博しました。
江月は大徳寺156世の住持(住職)で、堺の豪商津田宗及の子だけあって茶も嗜み、松花堂昭乗とは茶友であるばかりか書画の合作も多く、書画の鑑定にも長けて「墨蹟之写」42冊を残しています。
「年々好し 日々好し」は、中国宋代の禅僧・圜悟克勤の語録にある詩句で、“過去をいつまでも悔やまず、未来に望みを託さず、今日一日を精一杯生きよ ”という教えです。

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